村長のあしあと

村長からのメッセージ

sontyou.jpg

 

令和3年度村政執行方針

Ⅰ はじめに

 令和3年第1回定例会の開会に当たり、村政執行への所信を述べさせて頂きます。

    令和3年第1回定例会の開会に当たり、村政執行への所信を述べさせて頂きます。 

昨年の1月に国内で新型コロナウイルスへの感染者が確認された当初は、これほど長期に地球規模で感染が拡大すると予想していた人はそれほど多くはなかったのではないでしょうか。

 この一年で、私たちの生活環境は大きく変わりました。

村内における各種イベントや学校行事の中止、規模縮小、全国的な外出自粛要請や外国からの入国制限は消費の落ち込みを生み、宿泊業を含む観光関連事業者をはじめ、農畜産物を加工販売する事業者などの経営にも大きく負の影響を与え、雇用や事業展開にとって非常に厳しい一年でありました。

村としては、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金をはじめ、各種国費事業を活用しながら村民への感染防止対策やコロナ後を見据えた情報通信インフラの整備やデジタル化、再生可能エネルギーの調査、地域公共交通の確保準備など、ピンチをチャンスに変えることも念頭に置きながら村政運営を進めてまいりました。

 

このため、令和3年度の村政運営に当たっては、引き続きコロナ感染予防対策に注意を払いながら「第四期総合計画後期基本計画」と「第2期赤井川村創生総合戦略」を基本に据え、財政健全化に向けた取り組みを新たに加えたいと考えております。

  また、引き続き、公共を支えるのは役場や村民のみならず、民間企業や村に所縁のある村外の方々との協働が重要であるとの考えに立ち、人と自然の調和を保ちながら持続可能な開発計画に取り組む企業との連携も大事にしながら、更なる関係人口の増加を目指したいと考えています。

 

Ⅱ 村政運営に臨む基本姿勢

 

 令和3年度の村政運営の基本姿勢としては、これまで継続的に取り組んできた住民サービス等の施策については大きく変更する考えはありませんが、財政健全化を念頭に見直しが必要と判断されるものは、その影響も考慮しながら検討を進めたいと考えております。

 また、介護・福祉、農業、観光、公共交通など住民生活に直結する課題が数多くある事を踏まえ、引き続きひとつひとつ丁寧な議論を重ね、優先順位を見極めながら着実に取り組みたいと考えており、次の3つの視点を持って村政懇談会などに寄せられる村民の声も大事にしながら村政を進めてまいります。

 

 

1 活力あふれる村づくり

 

 1つ目は、「活力あふれる村づくり」です。

 

 働く世代の減少が村の活力を低下させる大きな要因のひとつとなっており、基幹産業である農業と観光・リゾート産業に元気がなければ、働く世代の増加は見込めず、村全体に活力が感じられなくなってしまいます。

 このため、新たに策定した「農業振興計画」に沿った持続可能な農業の実現に取り組みます。

 また、観光においては昨年設立した観光地域づくり法人を中心とした活動やキロロ、道の駅などの機能強化を側面的に支援し、食を通じた観光で築いた関係人口(交流人口)拡大に繋げる活動を引き続き進めます。

 令和3年度中に完了予定の光通信網整備や「赤井川村エネルギービジョン」に基づく再生可能エネルギーの活用を具現化させる各種の取り組みは、将来働く世代の増加に少しでも結びつく可能性を含む事業であり、住んでいる人も訪れる人も活力を感じる村になるよう引き続き取り組みます。

 

 

2 安心して暮らせる村づくり

 

 2つ目は、「安心して暮らせる村づくり」です。

 

 村民一人ひとりが生涯にわたって心身共にいきいきと暮らせるようにするため、保健・医療・介護のサービスや子育て支援などを少しでも充実させ、それぞれが生きがいとなる日常に結びつく環境を作ることが必要です。

 しかし、本村の限られた財源と人的資源を考慮すると、全てを充実させた支援を継続することは難しいことです。 

 また、余市、小樽を生活圏とする村民にとって、地域公共交通の確保は安心して暮らすための重要な条件の一つでもあります。

 このため、福祉・医療・介護の課題については、村と社会福祉協議会や地域包括支援センター等の関係機関が引き続き連携を密にし、分野別に課題と役割分担を明確にしたなかで、支援を必要とする村民情報を的確に共有し、関係機関や地域の方々をはじめ住民組織などにも協力をいただきながら、課題解決へ円滑に繋がるよう取り組みます。

 地域公共交通の確保については、村内交通資源を有効に活用することを念頭に、引き続き地域公共交通活性化協議会において令和4年4月からの新しい公共交通体制の本格稼働に向けた準備を進めます。

 

 

3 公共インフラなどの計画的整備

 

 3つ目は「公共インフラなどの計画的整備」です。

 

 道路・河川・橋梁をはじめ、上下水道や公営住宅などの公共インフラは、これまでも村民生活の基盤であることから計画的な整備を心がけ、老朽化した施設も財源を考慮しながら計画的に維持補修を行ってきました。

 特に多くの経費を要する大規模工事については、国費補助や有利な起債を活用するなど、財源確保を模索しながら優先順位を考慮し取り組んできました。

 しかし、現在の国の状況を考慮すると国費投入事業は計画通りに進捗できないことも想定しなければならないと感じています。

 このため、本年度も継続性や緊急性、防災対策などの優先度の高いインフラの整備や補修を重点的に進めます。

 

 

Ⅲ 政策展開の重点事項

 

1 持続可能な地場産業の展開

 

 ①農業の振興

 

 基幹産業である農業振興は、これまでも村の重点施策として様々な取り組みを進めてきましたが、抜本的解決に至っていない課題も多いことが現状です。

 このため、新たに策定した「農業振興計画」に沿って次の事項について重点的に取り組みます。

 

 ・優良農地の確保対策の促進

 ・新規就農希望者就農支援の推進

 ・道営農業農村整備事業計画の推進

 ・農業振興補助事業内容の評価と見直し検討

 ・農業振興センター(育苗施設)の在り方検討

 ・有害鳥獣駆除の効果的実施

 ・直轄落合ダム関連設備事業の実施

 ・中山間地におけるスマート農業の推進

 

 ②林業の振興

 

 村有林を主体に、民有林においても多面的機能を持つ  森林資源の保全と活用を計画的に進めており、引き続き赤井川村森林整備計画に沿った事業を進めます。

 

 ・森林環境譲与税を活用した新たな森林整備事業等の実施

 ・伐期齢に達した村有林の活用の促進

 

 ③商工業の振興

 

 村内で事業展開する事業者は、小規模ながら新たな取  り組みに挑戦し業績を伸ばしている事業者も有り、村の産業の一翼を担っています。

 これら事業者は商工会へ結集しながら経営の安定化を目指していることから、引き続き商工会への支援を行います。

 

 ・商工会運営の安定化を図るための支援

 ・新規事業の取り組みへの支援

 

 ④観光の振興

 

 村の観光は、キロロを核としたリゾート観光と道の駅や温泉を核としたドライブ観光に分けられますが、いずれも新鮮で美味しい農畜産物を活用した「食」がキーワードになります。

このため、昨年設立された観光地域づくり法人赤井川村国際リゾート推進協会を中心とした観光振興活動を支援します。

 また、ふるさと納税のPR活動も含め、食と観光が有機的に結びつくよう取り組みを進めます。

 

 ・赤井川村国際リゾート推進協会の活動支援

 ・キロロリゾート新規プロジェクトへの側面的支援

 ・道の駅「あかいがわ」地場産品の販売促進支援

 ・宿泊税導入に向けた検討

 

 ⑤再生可能エネルギー関連事業への対応

 

 令和2年度末までに策定する「赤井川村エネルギービジョン」に基づき、地熱や水力など持続可能な再生可能エネルギーを活用した事業の促進を目指します。

 また、民間主体で進められる事業については、国の法令遵守を基本とし、昨年制定した再生可能エネルギー発電施設の設置等に関するガイドラインに沿った事業者対応を進めます。

 

 ・地熱エネルギーを活用した公共施設の整備推進

 ・民間地熱発電・水力発電計画への側面的支援

 

 

2 安心して暮らせる行政サービスの提供

 

 村は、全ての村民が心身共に健康でいきいきと生活できるよう、保健・医療・高齢者福祉・子育て支援をはじめとする事業を各種計画に基づき実施しております。

 消防・防災については、北後志消防組合赤井川支署との連携を強化しており、緊急時の迅速な対応が出来るよう引き続き情報共有の強化を進めます。

 また、ステップアップを目指した幹線地域公共交通の確保を進めます。

 なお、次の重点事項については村民の皆様にも積極的に協力をいただくことを必要とする施策もあることから、各事業については丁寧な説明を第一に進めます。

 

 ①保健・医療

 

 ・各種健診、健康教育・健康相談等の充実

 ・自主的な健康づくり・体力づくり活動の支援

 ・各種健康教育活動による健康管理意識の醸成

 ・地域医療体制の充実に向けた総合的な検討促進

 ・新型コロナウイルス感染症対策の推進(予防・ワクチン接種)

 ・糖尿病性腎症重症化予防プログラムへの取り組み

 

 ②子育て支援

 

 ・へき地保育所の保育内容の充実

 ・妊婦・新生児訪問、個別相談等母子保健事業の推進

 ・保育所と学校の連携による継続した支援体制の強化

 

 ③高齢者支援(生きがい対策・介護)

 

 ・介護三事業の円滑な運営及び適正管理

 ・悠楽学園大学の内容充実

 ・一般介護予防の充実(高齢者サロン、運動教室等)

 ・総合相談支援の充実

 ・認知症施策の推進

 ・在宅医療、介護連携の推進

 

 ④障がい者支援

 ・北後志自立支援協議会等の活用による相談支援体制の充実

 ・各種障がい福祉サービスの提供体制充実

 

 ⑤地域福祉

 

 ・社会福祉協議会活動の支援

 ・生活支援体制の強化

 ・助けあい隊活動の推進

 ・民生委員、児童委員や各種相談員の活動支援

 

 ⑥社会保障

 

 ・国民健康保険、後期高齢者医療事業事務の円滑化

 ・マイナンバーカード村民保有率の向上

 

 ⑦消防・救急

 

 ・災害時連携対応の強化

 ・救急救命運用体制の整備

 ・北海道消防操法訓練大会に向けた集中訓練の実施

 ・日常的な福祉、介護分野との連携

 

 ⑧移住定住対策

 

 ・事業の効果検証と新たな対策の検討促進

 ・ふるさと納税と連携した施策のPR活動

 

 ⑨防災対策

 

 ・整備された防災設備の適正管理と運用訓練の実施

 ・消防団及び地域住民との連携構築の促進

 

 ⑩地域公共交通対策

 

 ・令和4年度幹線交通本格運用に向けた準備の促進

 ・域内交通整備の在り方検討

 

3 公共インフラなどの計画的整備

 

 ①村道整備

 

 村道整備については、幹線道路及び生活道路を中心に国土強靱化計画に基づく防災的視点も持ちながら整備を進めます。

また、路面の損傷などが激しい路線については、日常の通行に支障が出ないよう補修に努めます。

 

 ・富田線道路改良工事

 ・村道舗装補修工事

 

 ②河川整備

 河川整備については、異常気象による防災対応が重要となることから、河道内に堆積した土砂や立木の撤去を計画的に行います。

 

 ・緊急自然災害防止対策事業債を活用した河川整備工事

 ・緊急浚渫推進整備事業

 ③橋梁整備

 老朽化した橋梁については、「橋梁長寿命化計画」に基づき整備します。

 

 ・富田線富田橋橋梁補修工事

 

 ④簡易水道の整備

 

 安全な飲料水を供給するため、適正な管理を継続すると共に、老朽化した施設については計画的に更新を行います。また、緊急時の防災対策にも取り組みます。

 さらに、水道事業の効率化、経営改善を図るため、令和6年4月1日開始となる公営企業会計化に向けた準備を進めます。

 

 ・簡易水道事業地方公営企業法適用に向けた準備

 

 ⑤下水道の整備

 

 施設整備後20年以上経過していることから、老朽化した機器類について「ストックマネジメント実施方針」を策定し、更新を進めます。また、下水道計画区域外における合併浄化槽の普及啓発も継続して行っており、設置者への支援も引き続き行います。さらに、水道事業同様、事業の効率化、経営改善を図るため、令和6年4月1日開始となる公営企業会計化に向けた準備を進めます。

 

 ・公共下水道事業地方公営企業法適用に向けた準備

 

 ⑥公営住宅などの整備

 

 老朽化した公営住宅については、「公営住宅長寿命化計画」に基づき建て替えやリフォームを進め、活用が出来なくなった村営・村有住宅は取り壊しを引き続き進めます。

 

 ・村営中央団地個別改善改修工事

 ・村営悠友団地個別改善改修工事

 

 ⑦その他公共施設の整備

 

 各施設の管理は延命化を図りながら、村民の利用に支障が出ないよう計画的な維持補修を進めます。

 

 ⑧生活廃棄物及びし尿の処理

 

 可燃ごみ及び資源ゴミについては、「北しりべし廃棄物処理広域連合」の処理施設、不燃物については、村の一般廃棄物処理場で適正に処理をしておりますが、今後もゴミの減量化と分別の徹底は必要であると考えています。

 北後志衛生施設組合のし尿処理施設については老朽化対策として新たな施設整備の設計が進められており、今後本体施設整備に向けて計画を進めます。

 

 

4 行財政の運営

 

 行財政の運営にあたっては、新型コロナウイルス感染症収束後の国の財政状況を考慮すると、地方交付税の交付率についても予断を許さない状況もあり、実質単年度収支で歳入と歳出のバランスが取れていない赤井川村としては、自主財源の確保や民間企業との連携を積極的に取り組みながらも行政運営全般について覚悟を持って見直しを行い、持続可能な村づくりの基盤強化に取り組む時期に来ていると考えています。

 このため、令和3年度中に「財政健全化アクションプラン」の策定に着手し、令和4年度から健全化に向けた取り組みを本格化させたいと考えております。

以上の考え方を基本に置き、令和3年度の各会計の予算を次のとおり提案させて頂きます。

 

■一般会計        2,527,000千円

■後期高齢者医療特別会計    16,522千円

■国民健康保険特別会計     42,799千円

■介護保険サービス事業特別会計 48,783千円

■簡易水道事業特別会計     90,488千円

■下水道事業特別会計      73,004千円

◆総 計         2,798,596千円

 

 

Ⅳ むすび

 

 以上、令和3年度の村政執行方針について述べさせていただきました。

今、世界は新型コロナウイルスの出現により多くのことが変わろうとしています。

 経済や人の動きは元より、価値観や人間の生き方そのものの見直しを迫られているようにも感じます。

 新しい時代や環境にどのように対応しながらこの村を守り育てていくかは、今を生きる我々の責任であり、また使命であると強く感じております。

 私自身、令和3年度を持続可能な村づくりに向けて具体的に取り組む重要な年と位置づけ、村政運営に臨む所存であります。

 引き続き村政運営に対し、村議会議員の皆様と村民の皆様の深いご理解と御協力を心からお願い申し上げます。

 

 

 

 


                                令和 3年3月 11日

                                   村長 馬場 希                                                                             

村長のあしあと

  2021年